悪性脳腫瘍への抗癌剤到達増強に関する基礎的研究

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悪性脳腫瘍への抗癌剤到達増強に関する基礎的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Enhancement of anti-neoplastic drug delivery into malignant brain tumors
責任表示:
FUKUI Masashi
本文言語:
日本語
研究期間:
1987-1988
概要(最新報告):
悪性脳腫瘍の治療に用いられるACNUなどの脂溶性抗癌剤の組織移行量は組織血流量に依存する。従って、正常脳組織の血流量を変えずに腫瘍組織の血流量を増加させることが可能ならば、脳腫瘍内に選択的に多量の抗癌剤を到達させ、化学療法の効果を高めることができる。そこで、腫瘍組織血液量の選択的増加を目的として、アデノシン及びATPを用いて動物実験を行った。RG-C6グリオーマ細胞を定位的に脳内に移植したラットを用い、ハロセン麻酔、人工呼吸下に、血圧及びendotidal PCO_2をモニターしながら、経静脈的あるいは経頚動脈的にアデノシン・ATPを持続的に投与し、水素クリアランス式組織血流計(ユニークメディカル社製MHG-DIU)で腫瘍及び正常脳組織の局所血流量を測定した。その結果、アデノシン1.4μg/kg/min頚動脈内投与により、腫瘍組織血流量は平均24%増加した。ATP0.3〜10μg/kg/min頚動脈内投与では、投与量に依存して平均52%まで腫瘍組織血流量が増加したが、ATP30μg/kg/min以上の投与でも、それ以上の増加は認められなかった。一方、コントロールとして用いた正常ラットの脳組織及び腫瘍ラットにおける非腫瘍部分では、ATP・アデノシンの投与により、血流量の変化はほとんど認められなかった。またATP及びアデノシンの経静脈的投与では腫瘍組織血流量は増加しなかった。この結果を踏まえて、悪性グリオーマ患者15例に経静脈的または経頚動脈的にATPを投与し、PET(positron emission tomography)を用いて、腫瘍及び正常脳組織の血流量を測定した。その結果、動物実験同様、頚動脈内投与により、腫瘍部分のみ選択的に平均26%血流量が増加したが、静脈内投与では有意の変化は認められなかった。また重篤な副作用は認められなかった。この現象を応用することにより、脂溶性抗癌剤の腫瘍組織への到達を選択的に増加させることが可能と思われる。 続きを見る
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