東南アジアにおける肺吸虫属の種分化に関する研究

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東南アジアにおける肺吸虫属の種分化に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
川島 健治郎(九州大学・医療技術短大部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1987
概要(最新報告):
我が国はじめアジアに広く分布する肺吸虫症の病原虫, ウェステルマン肺吸虫を中心に肺吸虫属に属する種の類縁関係や系統分類, 遺伝的変異や種分化の過程を解明する. そのため従来の研究方法に加えて, アイソザイム, 染色体Cバンドなどの新しい方法を導入して, これらを解明しようとするものである. 特に日本産ウェステルアン肺吸虫3培体の起源となったと考えられる近縁種又は亜種を見出すこと, およびウェステルマン肺吸虫の原記載に用いられた虫の系統分類上の位置を明確にすることが中心的な目的である. 中華人民共和国,タイおよび台湾において, 肺吸虫中間宿主カニ類の採集をおこない肺吸虫幼虫(メタセルカリア)を多数得た. すなわち, 中華人民共和国においては, 主としてSinapotamon fukienense,Sinapotamon chekiangenseのサワガニ類やCambaroides dauricusザリガニから多数の幼虫を得た. これらは幼虫の形態から殆んどがウェステルマン肺吸虫と同定された. タイにおいてはLarnaudia larnaudii,L.beusekomae,Somanniathelphusa germaini,Ranguna smithianaなどのサワガニ類から肺吸虫幼虫を得た. これら幼虫は, 形態から4型に分類でき, 最も多いものはParagonimus heterotremus次いでP.siamensis,P.bangkokensis,P.harinasutaiと同定された. 台湾においては, 数種のサワガニ(未同定)からウェステルマン肺吸虫幼虫を得た. これらは各種, 各集団毎にイヌ, ネコ, ラット, 一部サルへ経口投与で感染させた. 一部の実験動物は既に解剖し, その肺および他の部位から多数の肺吸虫成虫を得た. 成虫の形態からも上記肺吸虫の同定を確定することができた. 細胞遺伝学的, 集団遺伝学的, 研究は昭和63年度にまたがりおこなわれるが, これまで一部のもつ観察からは次の事が判明した. 中国産ウェステルマン肺吸虫は円東地区産のものに2倍体3倍体を認めたが他のものは総て2倍体であった. アイソザイム・パターンの研究成績からは, 調べたどの集団でも集団内での変異が大きく認められるし日本産のものでは変異を認めず, 3倍体の起源を中国東北部に求めることができるかも知れないが, 尚, 広範な地域の材料を用いての研究が必要であろう. 続きを見る
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