人工血管の弾性と左室肥大の関係に関する基礎的研究

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人工血管の弾性と左室肥大の関係に関する基礎的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
田中 二郎(九大・医学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1986
概要(最新報告):
我々は、Extra-anatomic bypassを用いたCarpentierのFlow-reversal法が平均動脈圧や心拍出量を変えずに、収縮期圧や脈圧を上昇させること、またその原因が人工血管の非伸展性による特性インピーダンスの上昇にあること、さらに、これにより心筋酸素消費量が有意に増加することを報告してきた。しかし、この特性インピーダンスの増加が、慢性期において左室心筋にいかなる影響を及ぼすのかは明らかではなかった。我々は、今回、Extra-anatomicbypassを行なった成犬の術後1-19ケ月後に、大動脈入力インピーダンス、及び左室重量を測定し、慢性期においても特性インピーダンスは上昇しており、かつ左室重量も有意に増加しているという実験結果を得た。実験は49頭の雑種成犬を用い、上行大動脈と腹部大動脈との間に内径12mmのダクロン人工血管でバイパスを作成し、弓部大動脈を腕頭動脈と左鎖骨下動脈との間で遮断した。1ケ月以上生存した15頭について、左室重量/体重比を測定した。 また、対照犬として実験犬と同様の手術操作をおこなったうえで人工血管の両端を閉じたもの8頭を作製した。実験犬9頭と対照犬7頭につき、麻酔、閉胸、自発呼吸下に心臓カテーテル検査、及び大動脈入力インピーダンスの測定をおこなった。この結果、実験犬では、左室重量/体重比,脈圧,及び特性インピーダンスにおいて対照犬よりも有意に高値であった。しかし、体血管抵抗には差がなく、実験犬における左室肥大のメカニズムは特性インピーダンスの上昇にあると考えられた。従来、左室肥大の原因として後負荷の関与を考える場合、体血管抵抗だけに重点が置かれていたが特性インピーダンスも左室肥大を惹起する重要な因子となりうるということを示した点に本研究の意義がある。 続きを見る
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