新しいセンサ素子材料としての人工二分子膜組織体の研究

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新しいセンサ素子材料としての人工二分子膜組織体の研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
中嶋 直敏(九大・工学部・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1986
概要(最新報告):
本研究は、細胞膜類似機能をもつ分子集合体である人工の二分子膜組織体を材料として用い、全く新しいタイプの化学センサを開発することを目的として行ったものである。以下に、化学受容により誘起される二分子膜の微少な物理化学的特性変化を、二次情報(電気化学的及びスペクトル的情報)に変換し検知する分子デバイスの構築に対しての成果をまとめる。 (1)興奮性二分子膜による新しい化学センサの開発 自励発振型人工二分子膜のセンサ素子としての可能性を評価するための基礎的検討を行った。ジアルキルアンモニウム塩とポリスチレンスルホン酸とのポリイオンコンプレックスをミリポア膜に担持させた膜を、塩濃度勾配をつけると、膜電位の自励発振が観測された。発振は二分子膜の相転移温度領域でのみ発現した。このことは、発振がイオンの拡散と膜の相転移とカップルして生じることを意味する。また、圧力印加により発振周波数が変化することを見出した。しかしながら、発振には、いくつかのパターンが存在する。センサ素子としての利用のためには、このパターンの制御が重要である。 (2)イオン・分子を識別する人工二分子膜の設計・合成とセンサへの応用 アルカリ金属イオンに対してレセプター能をもつクラウンエーテル(【Na^+】選択性)を、発色団を含むキラル二分子膜に埋め込み、選択的錯形成に基づく膜の構造変化を円二色性スペクトルに変換検知するシステムを設計した。この系に各種アルカリ金属イオンを添加すると【Na^+】だけがスペクトル強度を変化させた。この二分子膜系では、【K^+】に対する【Na^+】の選択性が、従来のイオン電極系より1桁増幅された。DSCの結果より、スペクトル変化は、【Na^+】添加による膜内でのクラウンの分布状態の変化に由来することがわかった。この様なイオン検知システムは、生体の化学感覚を人工系で実現した新たな化学計測法として位置づけられる。 続きを見る
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