アルカリ性パルピングにおける新脱リグニン機構の提案

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アルカリ性パルピングにおける新脱リグニン機構の提案

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
近藤 隆一郎(九大・農学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1986
概要(最新報告):
一般に、アルカリ性蒸解において、針葉樹材と広葉樹材では、その蒸解性に大きな差がみられる。この蒸解性の相違は、主として両者リグニンの基本構造,含有量,分布状態および木材組織の差によるものとされているが、その詳細は明らかでない。 著者は、まず両者リグニンの基本構造の違いが、蒸解性に影響を及ぼすか否かについて検討するため、針葉樹型および広葉樹型リグニンモデル化合物6種を合成し、ソーダ,クラフト蒸解条件下で処理し、主としてβ-アリールエーテル結合の開裂を速度論的に検討した。その結果、シリンギル型モデル化合物はグアヤシル型モデルに比較して開裂速度が著しく速いことを明らかにした。 さらに、特にβ-アリールエーテル結合の開裂が著しいシリンギルグリセロール-β-シリンギルエーテル型モデル化合物の反応性に注目し、反応生成物の詳細な検索を試みた。その結果、この化合物のソーダ処理とクラフトあるいはソーダ〜アントラキノン(AQ)処理とでは、反応生成物に顕著な差異が認められた。クラフト,ソーダ〜AQ処理では、主反応生成物はメチルグアセコールとシナピルアルコールであったが、ソーダ処理では、それらの他にシリンガアルデヒド,アセトシリンゴン,β-ヒドロキシプロピオシリンゴンの生成が認められた。これらの知見を基に、シリンギル型モデル化合物についてこれまで提案されていない新たな開裂機構を提案した。 さらに、針葉樹,広葉樹の木粉及び両者のジオキサンリグニンのアルカリ性蒸解を行い、特にinitial phaseでの脱リグニン挙動と分解生成物について検討を行い、モデル実験の結果とよく一致することを確認した。 続きを見る
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