漸進的門脈遮断を利用した小児部分肝移植の実験的研究

閲覧数: 2
ダウンロード数: 0
このエントリーをはてなブックマークに追加

漸進的門脈遮断を利用した小児部分肝移植の実験的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Experimental partial liver transplantation using gradual occlusion of the portal vein for pediatric patient
責任表示:
IKEDA Keiichi
本文言語:
日本語
研究期間:
1986-1988
概要(最新報告):
小児部分肝移植が目的であったが、初年度(昭和61年度)はまず自家移植(犬7回)、同所性全肝移植32回(犬28回、豚4回)、異所性全肝移植10回(犬10回)を行ったが、いずれも3日以上の生存は得られなかった。異所性肝移植では肝移植に対する十分な門脈血流が得られなかったのが原因であり、全肝移植ではポンプがなかったために体外バイパスがうまくいかないのが原因であった。62年度は異所性部分肝移植を3回行ったが、異所性では十分な門脈血流を得られなかった。そこでそれ以後は同所性部分肝移植に方針を変更し、初めて1週間以上の生存犬を得ることができるようになった。同所性部分肝移植は63年度も含めて犬で44回行ったが、アメロイドリングを門脈左枝に装着して、漸進的に移植肝への門脈血流を増加させた群は18頭が24時間以上生存し、うち11頭は5日以上生存した。10日以上の生存は6頭に得られ、16日および19日生存した犬の移植肝組織は拒絶反応の徴候はなく、肝小葉もよく保たれていた。これに対し部分肝移植後に一期的に門脈右枝を結紮した群(11頭)では、5日以上の生存は3頭で最長12日であった。12日生存した犬の移植肝は中心静脈周囲の肝細胞に空胞変性を認めた。また残存した宿主肝の組織では、広範に肝細胞の空胞変性、壊死を認めた。以上の実験結果から、肝右葉を残し、アメロイドリングによって残存宿主肝の門脈血流を徐々に遮断する方法は、体外バイパスを必要とせず安全に部分肝移植を行える方法と思われた。またこの方法を用いれば、いわゆるprimary nonfunction liverの場合には、アメロイドリングを除去して次のドナーが現われるまで待機することも可能と思われる。本実験で10日以上生存した犬の死因は消化管出血、肺出血、胆汁性腹膜炎、門脈および肝動脈血栓であり、術後の管理をもっとうまく行えばさらに長期の生存も可能と思われる。 続きを見る
本文を見る

類似資料:

7
小児肝移植肝臓病アトラス by 松井, 陽; 国立成育医療研究センター
5
Rex Shunt for Portal Vein Thrombosis after Adult Living Donor Liver Transplantation by Soejima, Yuji; 副島, 雄二; Shirabe, Ken; 調, 憲; Yoshizumi, Tomoharu; 吉住, 朋晴; Uchiyama, Hideaki; 内山, …
6
The Application of Splenectomy to Decompress Portal Pressure in Left Lobe Living Donor Liver Transplantation by Ikegami, Toru; 池上, 徹; Yoshizumi, Tomoharu; 吉住, 朋晴; Soejima, Yuji; 副島, 雄二; Ikeda, Tetsuo; 池田, …
4.
漸進的門脈遮断を利用した犬部分肝移植 by 平山, 善章; HIRAYAMA, Y
5.
Rex Shunt for Portal Vein Thrombosis after Adult Living Donor Liver Transplantation by Soejima, Yuji; 副島, 雄二; Shirabe, Ken; 調, 憲; Yoshizumi, Tomoharu; 吉住, 朋晴; Uchiyama, Hideaki; 内山, …
6.
The Application of Splenectomy to Decompress Portal Pressure in Left Lobe Living Donor Liver Transplantation by Ikegami, Toru; 池上, 徹; Yoshizumi, Tomoharu; 吉住, 朋晴; Soejima, Yuji; 副島, 雄二; Ikeda, Tetsuo; 池田, …
7.
小児肝移植肝臓病アトラス by 松井, 陽; 国立成育医療研究センター