高発がん性疾患におけるがん化機構

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高発がん性疾患におけるがん化機構

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
笹月 健彦(九大・生体防医研・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1986
概要(最新報告):
高発がん性遺伝性疾患である家族性大腸ポリポーシス(FPC)の主遺伝子および遺伝子産物を同定し、高発がん性疾患におけるがん化の分子機構を解明することを目的とした本研究の初年度に次のような成果を得た。 1)FPC47家系の患者および家系構成員よりBリンパ芽球様細胞株121例、皮膚線維芽細胞33例を樹立した。また本症患者35名の大腸組織(ポリープ34例、大腸癌17例、肝転移組織2例、肺転移組織1例、正常部位大腸粘膜28例)を収集し、本研究に利用した。2)FPC患者ポリープ組織で免疫したBALB/Cマウス脾細胞とP3UIとの細胞融合により作製した単クローン抗体を間接螢光抗体法によりスクリーニングし、正常大腸粘膜・ポリープ・癌で反応性の異なる3種類の単クローン抗体を見出した。これらは癌化に伴い反応性が低下することが認められ、さらに二次元ゲル電気泳動法を用いた詳細な解析を行っている。3)FPC患者の大腸組織におけるがん遺伝子の発現を検討したところ、c-myc遺伝子は、同一患者の正常大腸粘膜からポリープ・癌へと癌化過程が進むにしたがい、その発現が増加することが認められ、c-myc遺伝子が発癌過程の初期から作用し、細胞増殖・分化に重要役割を持つことが示唆された。また癌組織1例にc-myc遺伝子の約16倍の増幅が認められ、かつその上流部分に新たなPvu【II】siteが出現していることが認められた。この塩基配列の変異が遺伝子増幅や癌化に関与しているか否か、現在さらに解析中である。一方、各組織DNAをNIH/3T3細胞に移入したが形質転換は認められず、本症主遺伝子に関与するようなトランスフォーム遺伝子は検出できなかった。4)各種遺伝マーカーとの連鎖検定:過去に連鎖が示唆されたHLA抗原と本症との連鎖は否定された。またRFLP解析を行っているが、現在までに本症との連鎖を証明できるものは確認されていない。さらに各染色体特異的プローブを用い解析を行っている。 続きを見る
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