高磁界超電導線材のピン止め特性改善のための基礎的研究

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高磁界超電導線材のピン止め特性改善のための基礎的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
松下 照男(九州大学・工・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1985
概要(最新報告):
超電導マグネットをできるだけコンパクトにする必要性から、超電導材料の高磁界下での巨視的ピン力密度をできるだけ大きくすることが望まれており、【Nb_3】Snに対していろんな研究が行なわれている。しかしその特性改善が十分とは言えないことから、高磁界下での特性の優れた【V_3】Gaのピン止め機構を調べることが改善の方針を探る上で重要であると考えられ、無添加およびZrを添加した【V_3】Gaテープの巨視的ピン力密度Fpを測定した。その結果、Zr添加により上部臨界磁界【B_(C2)】が増加し、全磁界領域でのピン止め特性の大幅な改善が認められた。このFpについての結果と結晶粒径の電顕観察結果から結晶粒界面の要素的ピン力を求めたところ、無添加材で【^!fp】=1.6〜3.7×【10^(-4)】N【m^(-1)】、Zr添加材で【^!fp】=3.8〜6.2×【10^(-4)】N【m^(-1)】となり、Zr添加により【^!fp】の値が大幅に増加していることがわかった。これらの値は【Nb_3】Snについての典型的な値【^!fp】=1.03×【10^(-4)】【Nm^(-1)】(Scanlanら)に比べてひじょうに大きく、この大きな要素的ピン力が優れた高磁界特性をもたらしていることが明らかとなった。 結晶粒界面のピン止め機構は電子散乱効果によるものであることが最近明らかにされ、理論的な研究が行なわれている。Zrの添加により材料の不純物パラメータαは増加したものと考えられ、これによって要素的ピン力が増大したことはWelchらの理論によって説明される。しかしながら、【V_3】Gaについて得られた要素的ピン力の値は理論の最大値をはるかに越えている。一方Thunebergの理論は同程度の要素的ピン力の値を与えるものの、添加によってその値が増加することを説明できない。このようなことからこれまでの理論が界面による電子散乱の効果を正確に記述できていないことが明らかにされた。したがって理論の見直しを行なうことが必要で、また実験の面でも【V_3】Gaだけでなく【Nb_3】Snを含めて、広く要素的ピン力と不純物パラメータの値との対応を明らかにする必要がある。 続きを見る
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