19世紀フランスにおける反集権主義的国家論の系譜

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19世紀フランスにおける反集権主義的国家論の系譜

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
The Currents of Anti-Statist Thought in 19th century France
責任表示:
小山 勉(九州大学・法学部・教授)
Oyama Tsutomu(九州大学・法学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1985-1986
概要(最新報告):
トックヴィル研究では、未公開の手書き資料の判読成果として、「官僚制」という観念を発見し、それを手掛りに、彼のいう「行政的専制」国家の特質を新しい視角から解明することができた。彼は、フランスの近代的政治構造の基本的性格を、高度の中央集権とそれを支える巨大な官僚行政機構に見ている。しかも、この中央集権的国家体制は、アンシャン・レジーム下の権力体系の変容の過程で再編されたものであり、その骨格・土台はフランス革命後も継承されているという。彼は、近代文明の特質を、「行政と社会」という大きな文明論的視座から解明し、官僚支配は単に政治生活に限定されるのではなく、社会・経済・文化等の広い市民生活にも及んでいると指摘し、そこから自由の「危機」認識の論理を導き出し、それを超中央集権的文明の批判の論理としている。 ラムネーの中央集権体制批判は、『未来』紙に始まり、1848年の憲法制定委員会でその積極的展開の極点に達している。トックヴィルと同様に、「地方の自由」の漸次的形骸化・縮小によって近代国家は集権的体制を整備したとする見解をとっているが、トックヴィルほど「行政」を広い視野から捉えてはいない。しかし、超中央集権が民衆の自由と平等にとって危険性孕んでいるという認識が、ラムネーの国家統制主義批判の論拠も成している。トックヴィルは、自由の問題を権力体系との関連で見ようとしているがゆえに、社会主義国家は中央集権的国家体制であると批判しえたのに対し、ラムネーは社会主義に傾斜しながらも否それゆえに、中央集権批判を強めはするが、権力論を欠いているために、その批判は論理的矛盾に陥っている。将来の課題としては、反集権主義思想の潮流として、保守主義、社会主義、アナルコ-サンディカリズムの代表として、それぞれ超王党派、プルードン、G・ソレルの思想を研究する必要がある。 続きを見る
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類似資料:

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