分子内疎水性空間を利用した包接型触媒の分子設計

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分子内疎水性空間を利用した包接型触媒の分子設計

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
村上 幸人(九大・工学部・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1985-1986
概要(最新報告):
(1)「たこ」型シクロファン中での疎水性ビタミン【B_(12)】のアルキル化反応ーー大環状アザシクロファン骨格に柔軟性のある炭化水素鎖を8本導入したカチオン性「たこ」型シクロファンに疎水性ビタミン【B_(12)】を水中で包接可溶化した。そこで、疎水性ビタミン【B_(12)】の中心コバルトを+1価に還元した後、非イオン性、アニオン性、カチオン性の3種類の臭化アルキルを別々に加えてアルキル化反応を行った。その結果、疎水性ビタミン【B_(12)】は均一溶液中と異なりカチオン性基質とは反応しないことが明らかになった。「たこ」型シクロファンの分子内疎水性空間を反応場とすることにより、静電相互作用による分子識別の発現及び脱溶媒和とシクロファン・疎水性ビタミン【B_(12)】・基質の三元錯体の生成による反応の加速が認められた。 (2)「たこ」型シクロファンと疎水性ビタミン【B_(12)】の組み合わせによるホロ酵素モデルの構成ーービタミン【B_(12)】が関与する酵素反応のうちメチルマロニルCoAムターゼに代表される炭素骨格の組み替えを件う異性化反応についてホロ酵素モデルを構成してそのシミュレーションを行った。すなわち、種々の官能基を有するアルキル基が疎水性ビタミン【B_(12)】の中心コバルトに結合したアルキル錯体を水中で「たこ」型シクロファンに包接可溶化した後、可視光を照射してCo-C結合を開裂させたところ、均一溶液中の反応に比べて飛躍的に異性化生成物の収率が向上した。このことは、光開裂により生成したラジカル対がシクロファンの中ミクロ環境効果により安定化され、その結果異性化反応が促進されるものと結論した。 アポ酵素機能をモデル化したミクロ環境におけるビタミン【B_(12)】の反応は本研究が最初の成功例であり、新しいタイプの有機合成触媒としての利用が期待できる。さらに、新しく「かご」型シクロファンの合成にも初めて成功したのでその機能の利用を検討している。 続きを見る
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