<紀要論文>
局所的交流をする企業・労働・銀行エージェントからなる平面配置モデルにおける金融政策ショックの伝播分析

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概要 経済政策分析の1つの分野としてショック分析が行われており, 技術ショックおよび非技術ショック,金融政策ショック分析などが代表的な手法である。特に, ショックを加えたあとの変数の挙動の符号と大きさと持続性の分析に論点が集中され, 多くの研究結果が示されている。特に, これらのモデルは, 企業と労働および銀行に代表される金融機関を3 つのセクターとして含む均衡分析に基づいており, 現実のデータとの整合...性が, 主に議論の対象とされている。しかしながら, 例えば企業のグローバル展開などを考えると, セクターの特性は国によって異なっており, ある国のセクターへの金融政策ショックの影響の伝播などを議論する場合には, 平面的な分析へと拡張する必要がある。本論文では, 局所的交流をする企業・労働および銀行エージェントからなる平面配置モデルにおける金融ショックの伝播分析について述べる。議論の進め方を分かりやすくするため, 本論文ではまず, 企業・労働・銀行の3つのセクターからなる経済モデルを用いて金融政策ショック分析の基本について整理する。次にこのような3つのセクターからなるモデルを拡張して, 平面上のそれぞれの格子点に企業・労働・銀行の3つのエージェントが配置されたモデルを示す。この場合, エージェントの平面配置の議論をする前に, 複数の地域に生産において協調する企業側と労働側が存在(簡単のため, それぞれ企業エージェントと労働エージェントと呼んでおく, 労働エージェントだけが移動可能とする) が存在するモデル示す。次にこのモデルを拡張して, 平面上の格子点にこれらのエージェントが存在するモデルを定義する。このモデルにおいて, ある地域から別の地域に商品を移動させるT≥1 のコストが発生すると仮定する。次に, このようなエージェントを平面に配置したケースを基本モデルとして提案する。同時に, 企業は企業の価値を蓄積することができると仮定して, この投資の一部を銀行から借入するケースを追加したモデルへと拡張する。一般にはエージェントを平面に配置した場合には時間の経過とともに, 協調するエージェントの状態は安定化することが示される。しかしながら, 局所的交流をするエージェントが行動する場合に金融時系列にインパルス状のショックが加わるように条件を変更した場合には, 安定的な状態から変動することが観測される。具体的には, 金融時系列にインパルス状の変化を与えることにより, 平面上にエージェント状態の変動が発生し, 時間の経過とともに増大させられる現象を観測することができる。応用例として, 従来から用いられている企業・労働・銀行の3つのセクターからなる経済における金融政策ショック分析と, これらのセクターをエージェントとして平面配置した場合のショック分析を示す。続きを見る

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登録日 2012.12.05
更新日 2023.02.22

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