葦書房


葦書房は元東京書籍勤務の4人のメンバーが昭和45年3月20日に有限会社として創立。当初の社長は水上シゲ子(●河内明美?)がつとめ、47年に久本三多が就任した。葦書房は最初は大学テキストや自費出版本をてがけたが、まもなく境忠一の評論集『詩と土着』(昭46・12)、山本作兵衛の画文集『筑豊炭坑絵巻』(昭48・1)などを刊行し、また石牟礼道子・渡辺京二・松浦豊敏編集の季刊誌「暗河(くらごう)」の発売元を引き受けて、しだいに西日本随一の出版社に成長した。石牟礼道子『潮の目録』(昭49・12)渡辺京二『小さきものの死』(昭50・7)菊畑茂久馬『フジタよ眠れ』(昭53・7)西原和海編『夢野久作著作集』全6(昭54・2—平13・7)上野英信・趙根在編『写真万葉録 筑豊』全10巻(昭59・4—61・12)『満洲文藝年鑑』全3輯(平5・9)などを刊行。

久本三多は昭和21年3月10日、東京の生まれ(父は石巻市、母は若松市の出身)。長崎西高校から長崎大学経済学部に進学。平成6年6月8日没。享年48。久本三多追悼集刊行会編『久本三多—ひとと仕事』(葦書房、平7・6*非売品)がある。